CASE STUDY
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山形大学医学部は、重粒子線がん治療を核とした最先端医療の提供にあたり、山形大学医学部先端医療国際交流推進協議会の設立(平成28年9月)やジャパン・インターナショナル・ホスピタルズの認証(平成29年12月)を受けるなど、医療インバウンドの推進に取り組んでいます。
そうしたことに伴い、国際化に対応した病院内の英語での案内表記や、既存の患者にも、わかりやすい新たな院内サインが必要となり、その制作に本学 グラフィックデザイン学科教員と同学科学生が協力しました。
数多くのエリアを色分けし、100メートル先でも目的地を容易に把握できるように、大胆にデザインすることで、わかりやすくするのと同時に、従来の病院の暗いイメージを払拭した明るく楽しい配色でデザインを展開しました。
また、初診の方でも目的の診療科までの通路がわかりやすいような、地図にもなる「手持ちフォルダー」も制作しました。
この他にも、ステンドグラスでカラフルな光が差し込む食堂や、コンビニ、理美容、銀行、郵便局、花屋などもある「YUMe TOWN」を設計。入院患者の方はもちろん、お見舞いにくるご家族や友人、恋人との時間をゆっくり楽しく過ごせる街のような場所を目指しました。
重粒子線がん治療を行う「重粒子センター」のサイン計画では、がん治療を行う患者さんたちの苦しみを少しでも「戦う勇気」に変換できるように、信頼感・安心感・先端性・未来性などをポジティブに感じられる宇宙や、宇宙船の旅などをイメージした、これまでに無かった病院のイメージを取り入れました。
この画期的な取り組みは、教科書を出版する開隆堂出版株式会社が発行するの令和3年度用の中学美術の教科書に「デザインや工芸で学ぶこと」の事例として掲載されています